かんだりゅうまつりばやしとさとかぐら
神田流祭囃子と里神楽
- 東京都
- 6月、8月



留原囃子保存会の神田流祭囃子は、明治20年頃、村の長老が鎮守八坂神社の祭礼に五穀豊穣と氏子の安泰を願って奉納するため、同地方引田村に伝わる祭囃子を村の若衆に習わしたことが始まりと言われています。
また、神田流祭囃子が引田村から伝承された際に、里神楽も伝授されました。江戸の里神楽は黙劇を基本としておりますが、当会の里神楽(当会では里神楽を「段物」ともいう)は、従者のモドキやオカメが台詞を交えて演じます。
神田流祭囃子と里神楽が披露される行事は、6月の阿伎留神社水無月祓いや8月の八坂神社祭礼です。八坂神社の祭礼では、本祭の氏子廻り行列が大字留原地区を巡回し、行列は手古舞・万灯・獅子頭・廻り太鼓・神輿・山車などが続きます。
※神田流祭囃子と里神楽は毎年披露されるとは限りません。[実施期間補足]の内容をご確認ください。
「神田囃子」は江戸を代表する囃子ですが、「神田流祭囃子」は「神田囃子」が独自に工夫され、多摩の各地に伝承されている囃子です。
また、当会の里神楽(「段物」)は、従者のモドキやオカメが台詞を交えて面白おかしく、時にはアドリブも入れ演ずるのが特徴です。その昔、娯楽の少なかった時代、祭りやお神楽(舞)が唯一の楽しみとされた時代、モドキやオカメの台詞で見物客の笑いを誘った、先人の方々から伝えられた神楽を心掛けて伝承しています。
神田流祭囃子と里神楽が披露される八坂神社の祭礼では、氏子廻り行列が社務所(留原自治会館)に戻る夕方頃、迎え囃子の音が響き、廻り太鼓、神輿や山車行列も最高潮となります。