へだてくやくもじんじゃさいれい(ちくらのさいれい)
平舘区八雲神社祭礼(千倉の祭礼)
- 千葉県
- 7月


南房総市千倉町(旧千倉町)沿岸域の各集落では、7月の第2週の土曜日・日曜日に、南房総市千倉地区(旧千倉町)と合同で祭礼行事が行われており、地元では総じて「千倉の祭礼(ちくらんまち)」と称される。
かつて千倉の祭礼は、7月7日・8日に開催されていたが、昭和50年代から曜日開催となった。当日は、各地区から神輿や山車が繰り出すほか、一部の地区で県指定文化財の三番叟が奉納されるなど、地域全体が賑わいをみせる。
平舘区は、この千倉の祭礼を構成する地区の一つであり、祭礼では神輿(大人神輿・子供神輿)の渡御と、山車の引き廻しを行っている。
平舘区内で神輿の渡御や山車の引き回しを行うだけではなく、他の各地区と共に千倉漁港周辺へ集結し、神輿や山車などの共演が行われる(例年は初日に神輿、二日目に山車・屋台が集結)。漁港周辺に各地区の神輿や山車などが揃った光景は勇壮であり、それぞれの地区を比較しながら見物できるのは、本祭礼の見どころの一つである。
特に平舘区の神輿は、周辺集落より歴史が古いとされており、漁業従事者などの気性が荒い人々によって担がれていた大人神輿は、かつて「けんか神輿」として有名だった。また子供神輿については、昭和初期の古い写真に先代のものが写っていることから、少なくとも100年近い歴史を有していると考えられている(現在のものは昭和35年新調)。
この地域において、戦前から継承されている子供神輿の文化は少ないとみられ、平舘区の祭礼における特色の一つとみられる。