しんがくぶねまつり
神楽船祭り
- 愛知県
- 9月


旧暦8月17日に行われる内海西端地区の祭礼で、江戸時代後期に盛んだった海運業の船主たちが、櫓をこぐ若者たちの力比べに始めたと伝えられるものである。
二隻の和船をくっつけた双胴船に組んだやぐらと柱に提灯を取り付けた神楽船が、海上安全や村内安全を祈り内海川を航行する。もとは式内社入見神社の祭礼だったが、戦後、合同で祭礼を行っていた中之郷、北脇、馬場の各地区が祭礼を4月第1日曜日に行うようになってから、大潮の満潮時でないとできないため、西端地区のみが単独で祭礼を行うようになり、現在は山神社の祭礼となっている。
夕方6時ごろに出港地点の近くで火が灯された108個の提灯が、木遣り音頭に合わせて次々と神楽船に掲げられていく。
提灯が掲げられ、日も暮れるといよいよ神楽船の出港。船頭の「ようそろう」の合図とともに、下帯姿の男たちが櫂を巧みにさばきながら内海橋と千歳橋の間の約500mを往復。川面に揺れる幻想的な時代絵巻が繰り広げられる。