やさかじんじゃれいたいさい(てんのうさま)
八坂神社例大祭(天王様)
- 埼玉県
- 7月



新久の八坂神社例大祭(天王様)は神佛習合時代から続いている伝統的行事である。新久の金子坂の頂上にある八坂神社のお祭りで、昔は7月の21日・22日に行ってきたが、今は22日に最も近い土曜・日曜に開催している。
八坂神社より御霊をお神輿に遷し、神輿を先頭に太鼓櫓・山車と行列を作って新久の中を練り歩き、無病息災、疫病退散を祈るお祭りである。
特徴的なことは、祭りの最中は、新久にある龍圓寺の境内に「御仮屋」を建てて、そこを一時的な祭典場とし、夜間は神輿を寺の本堂に入れて神仏が一緒になるという、今では珍しいことが行われる。
道中では、新久木遣保存会による木遣り、新久はやし保存会による祭り囃子で賑やかな祭りを演出している。
新久の龍圓寺には大門坂という30mぐらいの坂道があるが、新久中を巡行してきて、最後に龍圓寺に戻ってきたとき、この大門坂に神輿・太鼓櫓・山車が一直線に行列になり、お神酒をご馳走になったあと、夜で暗い中を提灯の明かりを灯しながらゆっくりと坂を上っていく姿は壮大である。
山車は坂を上っているときは翁面をかぶった踊り手が能と同じような踊りを披露しているが、龍圓寺の境内に前輪が上がった瞬間に曲がかわり、踊りも天狐に代わり蜘蛛の糸を撒くところは写真映えするところである。