かけつかきぶねじんじゃれいさい(かけつかまつり)
掛塚貴船神社例祭(掛塚まつり)
- 静岡県
- 10月



掛塚まつりは、静岡県磐田市掛塚において毎年10月に行われる貴船神社の祭典です。
神輿が町内を巡って御仮宮まで渡御し、再び神社へ還御するもので、氏子の若衆が屋台を引き、お囃子を演奏しながら神輿の供をします。
言い伝えでは南北朝時代、後醍醐天皇の皇子・宗良親王が遠江沖で暴風にあい、遠州白羽に漂着し、その折に貴船神社の祭典に出会い、随員の中御門中納言某より御公卿囃子が伝授されたのが始まりとされます。
中世から明治にかけ湊町として栄えた掛塚の氏神でもある貴船神社の祭典は、神輿に付けられた銅鏡の銘から少なくとも江戸時代の元禄期には行われていたことが認められます。
祭典に引き回される屋台の中でのお囃子は、静岡県の指定文化財で、大太鼓・小太鼓・横笛から構成されます。
ゆったりとした曲調が特徴で、御公卿囃子、神楽囃子などの8曲が伝承されてきました。
磐田市指定文化財の屋台も9基あり、うち江戸時代が2基、明治時代が4基でいずれも彫刻とともに金箔、漆、螺鈿が施され、豪華絢爛たるものです。