たがじんじゃごしんこう
多賀神社御神幸
- 福岡県
- 10月



多賀神社神幸行事は、我が国の三大祭りの一つである京都の「葵祭り」に類した祭礼であり、他の御神行事と異なり、錦蓋を御新馬に奉戴して渡御するその行粧は、平安時代の京における装束と、江戸時代の武士の装束である直垂を着用した氏子約500余名が供奉して延々500メートルに及ぶものである。
多賀神社神幸行事は、宝永4年(1707年)に開催が始まり、1年おきに実施されていた。かつては、10月13日夜に行列が出発し、直方城下町南端の貴船社に着社。宿直(とのい)をして、14日未明、遠賀川の外町渡場で汐井をささげ、15日未明に遷宮していたが、昭和期から、10月14日の1日で神幸行事が終わるようになり、隔年から4年に1回と変更された。
昭和末期には、10月14日ではなく、10月15日に近い土曜日に開催されるようになった。
諸般の事情により平成4年(1992年)10月17日の開催を最後に途絶えていたが、令和4年10月15日に30年ぶりに開催。終了後、運営経費や次世代への継承等を考慮し、新たなルールとして5年に1回の開催と決定。次回は、令和9年10月16日(土)。
数十本の提灯の灯りと笛、太鼓、笙による調べの中で、平安時代の色とりどりの衣冠束帯姿や、江戸時代の武家の装束の行列(約500m)が町中を練り歩きます。
全国的に珍しいと評価されている点は、下記の2点ですので、是非ご覧ください。
・御神体が、神馬に奉戴して渡御する「御神馬錦蓋」
・神霊に供する宮司が、輿に乗る「宮司揚輿」