みたみじんじゃやぶさめまつり
美多彌神社流鏑馬まつり
- 大阪府
- 3月



大阪府堺市南区に所在する美多彌神社は、古代は和田郷、中世には和田荘が営まれ、和田荘の荘官でもあった大中臣和田氏は在地の豪族として、小武士団を形成しており、武芸の奨励のためにこの地で鎌倉時代頃から流鏑馬を行っていたと伝えられる。その和田氏が残した和田文書(中世文書)の中の『沙弥性蓮処分状』においても、鎌倉時代の永仁二年(1294年)にはすでに美多彌神社における流鏑馬(やぶさめ)について記載があり、流鏑馬神事用の田地(武射免田)の支配についても取り決められている。江戸時代に入って、引き続き農村社会の中で、悪疫を退散させ、五穀豊穣を祈る行事として引き継がれたものの近代化の中で次第に各地域の氏神を中心にした行事は失われていった。
この伝統文化を復活させようと平成25年度に地域の有志が集い「美多彌神社流鏑馬保存会」を結成。弓馬術礼法小笠原教場の全面協力と技術指導により、平成26年3月29日に「美多彌神社流鏑馬まつり」が復活を遂げる。このことをきっかけに、地域住民がこの地の伝統文化を再認識し、その歴史的・文化的価値を継承しようという機運が盛り上がり、様々な広がりをみせた。平成30年3月17日に会場を鴨谷野球場に移し「第二回美多彌神社流鏑馬まつり」を、令和5年3月26日に「第三回美多彌神社流鏑馬まつり」を開催。次回令和8年3月に「第四回美多彌神社流鏑馬まつり」の開催を目指す。
鎌倉時代の武士装束(狩装束)を身に纏い、勇壮な武者姿の射手が疾走する馬上から連続で的を射抜いていきます。弓を引く技術、馬を操る馬術、美しい武士の礼法が合わさった「弓馬術礼法小笠原教場」の門人たちの華麗な技と人馬が一体となり勇猛に疾走する迫力をお楽しみください。