伝統行事等詳細

あおいまつり
葵祭

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行事内容

京都の町が新緑に包まれる初夏のころ、束帯(そくたい)や十二単(じゅうにひとえ)などの装束をまとった人々の美麗な行列が都大路を通って賀茂神社の森へと向かいます。行列には、花で飾られた風流傘(ふりゅうがさ)や牛車(ぎっしゃ)も加わって、一層の彩(いろど)りを添えています。京都の三大祭のひとつ葵祭です。賀茂神社は、賀茂(かも)御祖(みおや)神社(じんじゃ)(下鴨(しもがも)神社(じんじゃ))と賀茂(かも)別(わけ)雷(いかづち)神社(じんじゃ)(上賀茂(かみがも)神社(じんじゃ))の両社から成り、古くから崇拝されてきました。

1200年以上前、山城(やましろ)国(のくに)(現在の京都)に都が遷(うつ)って平安(へいあん)京(きょう)が築かれると、朝廷は賀茂の神々を厚く尊崇することとなり、賀茂神に奉仕する斎(さい)王(おう)を立てて、初夏には勅使(ちょくし)(天皇の使者)を遣(つか)わす祭礼を行なうようになりました。これが賀茂祭です。この祭礼に関わる人々や建物などは葵(あおい)と桂(かつら)で飾られたために、またの名を葵祭ともいいました。
勅使は、天皇から賀茂神への祈願をお伝えするという使命を帯び、近衛(このえ)中将(ちゅうじょう)という武官が任じられたところから近衛使(このえづかい)ともいいました。また斎王は、天皇の代わりに賀茂神にお仕えする未婚の皇女で、紫(むらさき)野(の)あたりの斎院(さいいん)で暮らしておられ、祭礼の当日には、勅使(ちょくし)たちの行列(ぎょうれつ)と斎(さい)王(おう)たちの行列(ぎょうれつ)が合流(ごうりゅう)して賀茂(かも)両社(りょうしゃ)に参向(さんこう)していました。

今現在は、勅使が行列に加わらないため、代理として近衛使代(このえづかいだい)が行列の最高位として参加し、斎王については、鎌倉時代初期に途絶えたため、昭和31年に斎王の代理、斎(さい)王代(おうだい)が選ばれるようになり女人列(にょにんれつ)が復興し、葵祭のヒロインとして毎年注目を集めています。行列は、宮廷装束をまとった511名、馬36頭、牛4頭、牛車2輌、輿(こし)1基の長さ約800メートルの規模となっています。

行事の見どころ

かつて平安京とよばれた京都は、王朝時代の宮廷文化を育んだ場所ですが、葵祭はそのような宮廷文化のおもかげに実際に親しむことができる希少な機会となっています。
はなやかな装束は元より、王朝時代の宮廷人となって、参加している全ての者が、きれいな心と所作で、洗練された、一人一人の美しさが輝いた行列で、先祖や先輩方が清らかな作法と共に大切に伝えてきた葵祭という文化そのものが見どころです。

周辺地図

例年の実施日
5月15日(雨天の場合は、翌日16日に順延)
令和6年度の実施日
令和6年5月15日
補足事項
開催場所
京都御苑~下鴨神社~上賀茂神社
交通アクセス
・(京都御苑) 地下鉄烏丸線「丸太町」駅 ・(下賀茂神社) 市バス「下賀茂神社前」・(上賀茂神社 )市バス「上賀茂神社前」 
お問い合わせ先
葵祭行列保存会
gaoi515@iaa.itkeeper.ne.jp
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