ほうじょうぼうのしぎのぼり
宝城坊の神木のぼり
- 神奈川県
- 4月


もともとは修験者が峰入の修行の前後に、安全を祈願して行った儀式です。その始まりは定かではありませんが、江戸時代に書かれた「江戸名所図会」に記載が見られ、文化14年(1817)、当時既に広く知られた儀式であったことがわかります。
法螺貝を吹きながら山伏が入場し、他所からの山伏との問答を行った後、本堂前に立てられた椎の木に登り、祈願を行います。山刀を振るって邪を切り払い、また、護摩を焚き、最後には餅捲きを行い終了となります。
明治時代初期の修験の禁止により途絶えましたが、昭和49年(1974)に復活し、毎年宝城坊春季例大祭に合わせて実施され、多くの一般参拝者が集まる例大祭のメインイベントとなっています。
山伏の装束に身を包んだ保存会員が、法螺貝を鳴らしながら道場へ入場し、一連の儀式を執り行います。途中には山伏が椎の木にのぼり祈願文を読み上げる「神木(しぎ)のぼり」、終盤には壇の薪に火を入れ大きな炎の中で護摩焚きを行う「柴燈護摩供(さいとうごまく)」が見所です。