おおむた「だいじゃやま」まつり
おおむた「大蛇山」まつり
- 福岡県
- 7月



大牟田の「大蛇山」は市内の三池地方に始まる。1640(寛永17)年、三池藩立花氏によって現三池新町に祇園宮が勧請されて以降とされ、1852(嘉永5)年の文書には大蛇山の原型と推測される文書が残る。その諸行事は「往古より変わらず」とされ、始元は嘉永5年以前にさかのぼるとされる。明治期になると、三池の祇園に倣って大蛇山を奉納することが市内各地域へ広がっていった。
市内各地域の大蛇山の歴史、しきたり等は神社・地域によって違いがあり、大蛇山の「顔や色」、「楽(奏楽)・囃子」「掛け声」「法螺貝の吹き方」「山車の動かし方」など特色がある。
毎年、各地域では冬から春にかけて大蛇の製作が始まる。大蛇の骨組みとなる竹切りに始まり、そこから竹で骨格を作り上げ、藁で形作り、和紙を貼って仕上げ、そこに色を付けるという一連の製作工程は地元の氏子や住民によって担われる。また、7月下旬のまつり本番に向けて6月頃からは各地域でお囃子、奏楽の練習が始まり、夕刻に太鼓や鉦、笛の音が聞こえてくると祭りが近づいてきたことを感じさせる。
現在、7月の第4土日を中心に大蛇山まつり(地域行事)が開催されており、各地域では製作した大蛇山(山車)を引いて町内を練り歩く。
大牟田の「大蛇山」は、長さ10m、高さ5m、重さ最大3トンもある、大蛇をかたどった山車が火煙(花火や煙幕)を吐きながら街を練り歩くお祭りで、巨大な首を左右に振りながら、勇壮な掛け声とお囃子にのって、縦横無尽に動く姿は、大牟田ならではの夏の風物詩となっている。
7月の第4土日の地域行事に合わせて、大牟田市では「おおむた『大蛇山』まつり」を開催しており、各地域の大蛇山を土曜日及び日曜日に一堂に会し、パレード等を実施しており、露店の出店も合わせて、市内外から多くの来場者に楽しんでいただいている。