たつさかじんじゃししまい
立阪神社獅子舞
- 三重県
- 10月



この祭りは、弘化元(1844)年に垂坂の麹組合と他の麹組合との間で商権が確定したのを祝い、獅子舞をしたのが起源とされる。毎年、10月17日以前の直近の土曜、日曜に行われる例大祭(神嘗祭)に、立阪神社境内で獅子舞を奉納する。獅子舞は2人立ち獅子で頭に青年、後舞いに小学生が入り、それに獅子あやしである小学生の口取りがつく。囃子は太鼓一人と数人の横笛で行う。「花の舞」という鞠を使った放下芸を含んでいるのが特徴である。神楽獅子舞で箕田流に属す。
垂坂町7町(約1,100戸)の住民を中心として保存会が結成されており、年配の方々から青年、さらに小学生へと後継者の育成が組織的に行われている。
正調の本舞は日が暮れた午後7時から神社境内で始まり、1時間余の演舞を獅子役2人と獅子に対峙する「口取り」の3人が5組など、演舞を数人が引き継ぎながら舞う。クライマックスの「花の舞」では、獅子が毬(まり)を口でくわえて宙に放り上げ、それを口でキャッチする離れ業を見せ、観客から喝采を浴びる。