さいかつひがんじしまい
西勝彼岸獅子舞
- 福島県
- 3月



三匹獅子舞(太夫獅子・雄獅子・雌獅子)で、舞は代々西勝の長男のみに受け継がれてきた。この由緒は様々に伝えられているが、西勝は寛永3年(1626)、古屋敷で大火があり、全村焼失して現地に移住してきた。また、寛政10年(1798)頃に悪疫の流行にによって人口が半減し、「手余り田多く、若人甚だしく減る」と高辻帳に見えている。
こうした悲惨な状況が、多くの死者の霊を慰め、悪疫退散と五穀豊穣、家内安全を祈願し、いくらかの犠牲を払っても村人に勇気と心の支えを与えるため、再興の悲願をかけてこの獅子舞をおこしたといわれる。舞は東北系である。
春の訪れを告げる風物詩として、地元では著名である。
三匹の獅子が、太鼓と笛の音色に合わせ舞う姿は、力強さも兼ね備えており、つい見入ってしまうほどである。